彦星のいきあひを待つかささぎのわたせる橋をわれにかさなむ
菅原道真


「銀河を渡るカササギ号の物語」その5
永遠に続く雨の一日


夜が明けてきました。
カササギはまだ、織女と牽牛を見つけることができませんでした。

「もうだめだよ。これ以上飛べないよ」
「ふたりが見つからないよ」
「もう戻らなくては、力尽きて墜落してしまうよ」
「まだ風があるから吹き飛ばされてしまうよ」

また一年。
長いようだけれど過ぎてみればあっという間だと思いました。
けれども永遠に雨の7月7日が続いたらどうなるんだろう?
カササギは、ふとそう思いましたが、考えないことにしました。

ソンナコトアルワケガナイ。


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