memories of good old days

§2001.12.9§




2000万人の飢えた人々の内、30パーセントは移民し、10パーセントは死に、残りの60パーセントは餓死に向かっている。国連の報告によると、100万人のアフガン人が今後数ヶ月の内に、餓死で死ぬだろうということだ。今日、あなたがアフガニスタンに入国したら、人々が街角に横たわっているのを目にするだろう。誰も動く体力もなく、戦う武器もない。罰への恐れが、犯罪を犯すことを押し止めている。ヒューマニティが無関心に遅れをとっている間、唯一の救済策は、そのままでいて死ぬことだ。
まだ心が石になっていなかった唯一の人は、バーミヤンの石仏だった。彼の全ての威厳を以って、この悲劇の無法さに屈辱を感じて崩壊したのだ。パンを必要としている国家を前に、必要もなくそこにあった仏は恥を感じて倒れたのだ。仏は貧困と、無知と、抑圧と、そして大量死を世界に伝えるために崩れ落ちたのだ。しかし無頓着な人類は、仏像の崩壊についてしか耳に入らない。こんな中国の諺がある。「あなたが月を指差せば、愚か者はその指を見ている」
誰も仏が指さした死に瀕している国を見なかった。知らせようとされたものを見ず、都合のいいように解釈を行うのか。タリバンの無知、彼らの原理主義は、アフガニスタンのような国の不吉な運命に向けられる世界の無知よりも深いのか。

モフセン.マフマルバフ
「アフガニスタンの仏像は破壊されたのではない/恥辱のあまり崩れ落ちたのだ」



<< index >>