2000年7月16日に日本で皆既月蝕が観察されました。
僕自身は、道端でチラッと見ただけですが、
それで、ふと思いついた物語です。

「月とその仲間の物語」その1


月は、自分の顔にたくさんあばたがあるのでいつも気にしていたのです。
それで、あー、恥ずかしい、隠れたいわ、って思うと欠けちゃうのです。
でも、そんな事じゃいけないわ、って思うと満ちてくるのです。
ある日、太陽が月に言いました。
「お月さん、あんたはきれいだね」
「ええっ!そんなことありませんわ。はずかしいわ」
「いやいや、あんたほどの月は他にいないよ。
 火星や木星の月とは比べ物にならないよ」
「ええ、ありがとう。でも、あたしは地球さんがいないとだめなのよ」
「そんなことはないさ、そう、こっちに来てごらん」
「あら、いやだわ、太陽さん、...素敵...」

これが、月蝕の始まりだと言われています。
だから、はずかしくなっちゃって、あっちゅう間に新月になってしまうのです。
その時、太陽の超能力で、月とのアヴァンチュールを見ようとする人は、
みな、眠らされてしまうのだ、と伝えられています。


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