旅が始まり、旅行者が前進するにつれて、近くのものは遠ざかり、遠くのものが、近づいてきます。目的地に着いたとき、二つの辞項(つまり「近くのもの」と「遠くのもの」)が最初に持っていた価値は転倒されています。しかし、旅は時間を要するものです。こうして時間というカテゴリーが、空間的にはすでに与えられていた関係相互の間に、それとは別の関係を出現させるための手段として、神話的思考のなかに導入されるのです。